Archive for 2011.04

降るような星

約9日間滞在した石巻。
専修大学の校庭が俺達のキャンプ場だった。
大被害を受けた街に毎日出向いて
諸々の活動に専念し、多くの人々と触れ合い、
作業後、夜はとにかくミーティング浸け。
夕食の時も必ずチームでのミーティング。
その日の出来事を反芻して、改良点を探し、
より仕事のクオリティ・アップに努めた。

毎日忙しくてかなりボロボロになり、
夜は氷点下になることもあって、凍えていたけれど、
校庭から見上げる夜空を埋め尽くす星々があまりにもに奇麗で、
毎夜本当に心救われていた。
一瞬にして変容してしまった街の様相とは別世界の、
何万年もの間、変わらない夜空の星々。
静寂。
空を見上げる度に「2001年宇宙の旅」のボーマン船長の言葉を思い出していた。
「すごい、降るような星だ!」

宇宙的目線で見たら俺達の時間なんて瞬きの如くで
地球の営みにただただ翻弄される人類はなんて小さいんだ、と、
同時にすべての大自然の恩恵を受けて俺達は存在していることを再確認し、
感謝の念を持って生きていくべきだと、自然と共存していくべきだと、
受け入れていくべきだと、
改めてつくづく痛感した。

地上はすっかり変わてしまって、
数多くの問題を抱えてしまっている今。
それでもなお変わらずに、夜空に輝く星々。
いつか必ず訪れるであろう平穏に思いを馳せて
今はそれに導かれるように復興に全力を注ごう。。。

そう強く思いを抱いた。

SGZ

書籍

本日4/14、
SUGIZOとしては久々の単行本
「SUGIZO ー音楽に愛された男。その波乱の半生ー」
が発売されました。
なんだか大袈裟なタイトルでかなり恥ずかしいんですが、
なかなか興味深い書籍になったと思うんで、
よかったら是非読んでみてください。

以下、本の前書きをそのまま掲載しますね。
この書籍が何たるか、わかってもらえると思う。

————————————————————-

このような本を出版するのは1997年以来じつに14年ぶりになる。
しかもその本の取材に取りかかったのはさらにその数年前に遡る。

そう、長い間、俺は自分の内面や生活をさらけ出すことを拒否してきた。
そして長い間、本当に大きな変化を繰り返してきた。
幾多の成功と挫折を体験し、海外での活動が格段に増え、
結婚も離婚も体験し、そして子供も授かり、
様々なポジティヴと様々なネガティヴを繰り返し、
20代の頃とは違う方法で心を閉ざすようになった。
特にここ7~8年は外界と自分をシャットアウトするように生きてきた。
音楽だけが外に心を開ける唯一の方法だったかもしれない。
この本を出版するまでは。

この本は自伝ではない。
俺は自伝を出版できるレベルにはまだ全てが至っていないし、
大体こんな、ただのいちロック・ミュージシャンの半生やプライベートの逸話なんて
誰が興味を示すんだ? 誰が読みたいんだ? といつも思っている。
過去を振り返ることも、自分をさらけ出すこともずっと興味がなかった。

今回、ライターの山本弘子さんや講談社のスタッフの方を筆頭に
多くの方から熱烈な懇願を受けて、
長く熟考した末に本書を出版を決意するに至った。
ここ数年、自分の意思はずっとブログに綴ってきているし、
そもそもプライベートを開示することにまったく意味を感じていなかったので、
当初は自分の本の出版なんてまったく必要性を見出せなかった。

ただここ数年、たぶん2007年のLUNA SEAのONDの頃から
少しずつ自分の表現理由が変わってきた。
それまでの自分の表現、自分の存在表明が全てだった在り方から、
次第に後世に伝えたいと。経験値をシェアしたいと。
増長する自己顕示欲が美しいとは思えなくなった。
そこに至るまでの道は本当に紆余曲折で簡潔には説明できない。
そのあたりの詳細は本文に譲るとして、
今強く思うのが、もし40年以上生きてきた俺に積み重なったこの経験が
ほんの僅かでも誰かの人生の助力になれば、
それはとても意味あることなのではないか。
もし俺の中の何かしらが、後輩達には未来を照らす智慧となり、
先輩達にはエネルギーを奮い立たせる良き若き刺激になれれば、
そして海外とのボーダーをつなげる橋渡しになれれば、
それほど本望なことはない。
自分の、自分の表現の存在意義を近年はそう捉えられるようになってきた。

まだまだ成長過程の真っただ中だけど、
現在のSUGIZOの人生観と精神性をこの本から感じ取ってもらえれば光栄です。
そして俺が60歳になった時、自伝のひとつでも世になせるような器になれていたら、
それはそれで素敵かもしれないな。

————————————————————-

SGZ

DVD&ブルーレイ

昨日、4/13、
延期されていたLUNA SEAのDVD&ブルーレイ3種が発売されました。

去年のREBOOTツアーにまつわるこの作品群。
12/24の東京ドーム公演。
12/25の無料で行われたLUNACYとしての黒服限定GIG。
そしてワールドツアーの一部始終をパックしたドキュメント。

どの作品も今現在のLUNA SEAをギリギリまで昇華した
大お薦めのDVD&ブルーレイになった。
いや、違うな、あくまでも2010年版LUNA SEAだな。
今はあれからさらにアップグレードしていると思うから。

とにかくリアルなLSを感じてほしい。
ロックバンドとして今、キャリア史上最強の状態にあると自負しているから。

SGZ

NO MORE NUKES PLAY THE GUITAR & The EDGE

昨日、4/13、
延期されていた一年ぶりのSUGIZOとしての楽曲2曲が
配信開始されました。

本当に今回の問題をどこかで予知していたかのようなこの曲、
「NO MORE NUKES PLAY THE GUITAR」。
去年からライヴで披露していたこのトラックは
俺の以前の作品「NO MORE MACHINEGUNS PLAY THE GUITAR」を
盟友であるトラックメーカー、NUMANOID VS MAZDAがリミックスをし、
それをさらに俺がリレコーディングした、
最高にハードなロッキン・エレクトロ・チューン。
真実を覆い隠されたようなこの現実に対する爆発寸前の思いがスパークする
このトラック、
ぜひ肌で感じてほしいな。
何年も前からずっと懸念していたシナリオになってしまった今、
エネルギー政策、核の問題に対してすべての人達が真剣に考えを改める、
とてつもなく大切な岐路に俺達は立っている。

もう一曲、「The EDGE」。
退廃する近未来、SF文学的世界観からインスパイアされて生まれたこの曲。
やはり盟友であるOrigaの声と俺のエッジーなギターが交差する
クールな感触が疾走するメタリックなダンスチューンになった。
退廃的冷たさと包まれる安堵感のコントラストを表現したかった。
そしてその先にあるのは、やはり希望であり光である。
そこに到達するための葛藤をイメージするかのようなトラックになった。

この2曲を筆頭に今年はガンガンSGZミュージックを発信していきます。
誰もが想像できなかった現状にあるこの日本で
これからが音楽の存在意義が本領発揮される時。

結局レベル7まで引き上げられた原発事故。
世界に恥じない対処とこれからの決断が望まれる、
歴史的に見ても超重要な岐路に立っている日本。

みんな、苦境を一緒にこの越えていこう。

SGZ

PROMISE

この1ヶ月、延期していた作品の発売、
中止していたプロモーション。
それら自粛モードをそろそろ解除してもいい時期だ。
被災地の方々へ、復興へ全力で思いを馳せつつ、
俺達はこれからまたガンガン音楽を生み出して、
世の中はガンガン仕事して、
経済を回していかなきゃ。
みんな、アクティヴになろう。

今日は諸々宣伝させてもらいますね。

まずご承知のように、今月9日、
LUNA SEA10年ぶりの新曲「PROMISE」が、
世界中で配信開始されました。
すべての収益金は被災地援助のための寄付に使われます。
今回、新曲発表の理由が理由なだけに、
今現在俺達が世に出せる状態の楽曲群の中から、
最もポジティヴな光を放っているこの曲をチョイスした。
様々なタイプの音楽表現を俺達は持ち得ているけれど、
今回はみんなへ勇気の後押しをできるような
この曲の存在が相応しかったと思っている。
INORAN原曲のこの曲は去年のツアー前にはほぼ完成されていて、
年末の神戸で一度だけ演奏された。
LUNA SEAとしては今後の作品リリースの予定はまだまだ白紙で
これからゆっくり新しい絵を描こうとしていたんだ。
今回の震災ですべての状況は一変し、
そして俺達のできることのひとつとしてこの「PROMISE」を発表し
収益を寄付する決断を下した。

シンプルで揺るぎないな大地を思い起こすような強力なリズム隊、
2011年版LS流ツインギター・アレンジ、
みんなとの絆を確信するようなリリック、
一切の無駄を削ぎ落とした、研ぎすまされた曲想、
今の俺達のポジティヴ・エネルギーを感じてもらいたい。

とにかく世界がこの先へ進むための光を導く一端になれれば
それほど本望なことはない。

みんな、ガンガンこの曲をダウンロードして
一緒に復興を支援する一端となってほしい。
一緒にポジティヴ・エナジーを持ってこの国の再生を助長しよう!

SGZ

箸と茶碗

石巻でのボランティア活動前半戦は、
ウチらのチームは
街のヘドロかき出し、瓦礫撤去、家屋の清掃等、
かなりの力仕事だった。
地元のボランティア・リーダーが要請を受けたそれぞれの家へ
俺達は派遣されて、ひたすら最大限の働きをする。
汚物、ぬかるみ、砕けたガラス、飛び出た釘、
衛生的にも安全性もかなりキツい作業で
細心の注意をしながら作業に徹した。

いくつもの家の作業を続ける中、
ひとりのとても印象的なおばちゃんが経営しているカフェと
彼女の自宅の清掃時の話を。
そのあたり一体は一階部分は完全に津波にやられてしまい、
ヘドロまみれの悲惨な状態。
彼女のカフェも無惨な状態で、
入り口の数メートル前まで大きな漁船が乗り上げていて、
目を覆うような危険な状態だった。
俺達は可能な限りおばちゃんの要望を聞き入れて、
清掃作業に徹した。
お風呂場、トイレ、カフェなどの大量のヘドロをひたすらかき出し、
洗濯機、冷蔵庫等、再起不能の電化製品や家具を運び出す。
あととにかく水を吸った畳が死ぬ程重い。
家の外も空き地もヘドロまみれの瓦礫の山。
おばちゃんはこう言った。
「人間は本当にモノが多すぎだわ。
本当に無駄なモノに囲まれて生きていたわ。
どんな大事なモノでもヘドロをかぶっちゃったらゴミにしかならない。
わたしゃ、もう箸と茶碗さえあれば幸せだ。」
そのトーンに悲観的な色合いはほとんどなく、
ポジティヴな意味として俺は受け取った。
本当に素敵なおばちゃんだった。
彼女は自分が生き残った意味を最初は疑問視していたみたいだった。
けれど今はもう一度カフェを再建させたいと、生きたいと、希望を抱いていた。
ドロドロになって完全にひっくり返っていたカウンターを
みんなで引きづり上げて、正常な状態にした。
そのカウンターをおばちゃんはとても大切にしているようで、
奇麗に残っていた天板だけでも再利用して新しいカウンターを作りたいと
言っていた。
生還した伝説のカウンターを持つカフェとして、
有名になったらいいなぁ、って、盛り上がった。
必ずまた訪れたいな。
その日の作業中、おばちゃんは大切なモノを見つけて、
とても喜んでいた。
それは亡くなったお母様の古い写真だった。
おばちゃんはこう言っていた。
「毎日辛くて大変だけど、今日はとてもいい収穫があったわ。
本当に嬉しい。。。」
大切な写真一枚の力に感動した。
人にとって本当に大切なものは、何なのか。
モノに囲まれた生活はどれだけの意味があるのか。
とても重要なことを思い知らされた日だった。
本当に素敵なおばちゃん。
また会いたいな。

今、被災地の方々は懸命に復旧作業に取り組みながら
それでもとても前向きに、明るさを持って生きている。
まだまだ時間はかかるだろうけれど、
必ずそのポジティヴなエネルギーは実を結ぶに違いない。

SGZ

1ヶ月。。。

あれから1ヶ月。。。
3.11以降、すべてが一変してしまった。
この未曾有の状況の中、俺達は多くの物事を学んだ。
いや、今、それらを学んでいる真っただ中だと思う。
東北各都市の復興、避難民の方々の生活の安定は最優先事項、
そして今後のエネルギー対策がこの国の未来を左右する。
いや、もしかしたらそれは世界の未来を左右する。
この痛みを糧に、俺達は今後理想の街を、理想の社会を
創造していくべきだ。
でもその前に、東北地方の一刻も早い復旧、復興を
祈らずにいられない。
これからもみんなが自分達のできることを、全力で取り組むべきだ。

お伝えしたように、今月一日から9日間、
宮城県石巻市にボランティア活動に行ってきた。
数年前からおつきあいのあるPEACE BOATのチームの一員として
勇敢な志を持った約100人の同士達と共に活動してきた。
現地はやはりTVや写真では想像できないほど悲惨な状況だった。
おびただしい量のヘドロ、砂埃、瓦礫、そして悪臭。
グシャグシャなクルマ、街に乗り上げた大きな漁船。
鳴り止まない緊急車両のサイレン、頭上にはヘリ、
至る所に自衛隊の隊員と車両。
戦場かと思えてしまう程の目を覆いたくなる風景。
でも同時に街の人々はこの場所を愛し、復活させようと
懸命に動いている。
苦悩を越えて、復興に向かって立ち上がろうとしている。
俺達はその思いに少しでも力を貸したいと痛感し、
できるかぎり、最大限の行動を全うしてきた。
街でのヘドロかき、家屋や瓦礫の撤去、
物資の仕分け及び配布、炊き出し。
重要な仕事は山積していた。
そしてなによりも被災者の方々とのコミュニケーションが
本当に大切で、
本当に多くのことを学んできた。

7日の夜の地震は現地では震度6。
ボランティア・チームがテントを張らせてもらっていた
大学の校庭でのことだった。
その衝撃は人生初体験だった。
身体が吹っ飛んだようだった。
即時の津波警報。
ボランティア総勢約150人、全員で校舎の3階に避難した。
数分後、海の水が上がってきたのだろう、
潮の匂いが強烈に漂ってきた。
恐怖だった。。。
結局1時間程で警報は解除されてテントに戻れたんだけど、
余震の怖さと緊張の中での睡眠だった。
みんなに心配かけてしまって、本当に申し訳なかったです。。。

とにかく9日間、ボランティア・チームが一丸となって
できるかぎりのことを全うしてきた。
そして今現在も現地で、各被災地で
頑張っているボランティアのみんながいる。
みんなの献身的な行動に心から頭が下がる思いだ。

今回の体験は本当に強烈で、とても短い文では表現しきれない。
今後もみんなに伝えたいことが沢山あるので、
明日からまたいろいろ書きますね。

これからも、いちアーティストとして、いち人間として
できる限りの行動をしていきたい。
そしてみんなも是非それぞれの行動をしてほしい。

今日も大きい余震があったね。
原発の状況は本当に厳しい現実の中にあるね。
みんな、くれぐれも気をつけて。。。
理想の未来を創造するために。

SGZ

ただいま。

みんな元気?
先程、宮城県石巻市から帰還しました。
じつは震災ボランティアに行っていました。
壮絶な体験でした。。。
詳細は明日以降に書きますね。
今日は・・・もう疲れた。。。

明日は知事選、
みんな投票に行こう。
新しい国づくりのために。

SGZ

政府と原子力安全委員会、そして東電、
すべての意見がとても疑問だ。。。
とにかくまずは人々の命、健康を
最優先に考えるべきなのに。。。
物理的に困難なことは承知の上だけど、
でもなぜそのような対処、思考になれないのだろう?
確かにIAEAは慎重すぎるかもしれない。
けれど、それって人々の命を優先していれば当然のことかもしれない。
日本の原子力の歴史上最も大きな問題に直面している今、
やはり最優先は人々の命。
復興を、未来を築き上げるためにもそれを忘れてはいけない。

まずは被災者の方々の生活の復興。社会の再生。
一刻も早い原発状況の鎮静。
そして、次に俺達がやるべきこと、
それはエネルギー政策の新しい道を見つけること。
俺達は未来に対して重要な岐路に立っている。
もうこれ以上リスクの大きすぎる方法論を続けて行くべきではないと
強く思う。

ちょっと希望が見えるニュースが。。。
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1553957&media_id=4&m=1&ref=news%3Aright%3Anoteworthy

GREENPEACEの素敵な著名運動。
http://www.greenpeace.org/japan/ja/form/edano3/

震災後、初めて世に出る俺の環境省によるインタビュー。
http://www.re-style.jp/bknbr/rst/70_01.html

じつは今日から約一週間、ネット環境がほとんど期待できない場所に
行ってきます。
なので、当分書けなくなると思います。
もしネット繋がったらラッキーだけど、その可能性はかなり薄いです。
帰ってきたら、また書きます。

何処にいても被災者の方々の一刻も早い安らぎを、被災地の一刻も早い復興を、
避難している方々の一刻も早い安堵を、
心から祈っています。

SGZ